使用済みプラスチックのリサイクル事業
弊社が推進する事業のうち、とりわけ力を入れている「使用済みプラスチックのリサイクル事業」についてご紹介します。どんな品目を取り扱っているのか、収集の流れはどうなっているのかなど、事業の要点をご確認ください。後半では私たちの「ミッション」や「コンセプト」についても説明しています。
事業の背景
2017年頃までは、使用済みプラスチックを資源物として海外(主に中国)へ輸出する事がリサイクルの主流でしたが、各国の輸入規制や法改正等により、自国でのリサイクルの重要性が高まっております。日本では「使用済みプラスチック」の生産量が特に多く、その中でも「梱包・包装用ビニール、プラスチック容器(ボトル等)」に関しては世界でも屈指の消費量となっています。しかしこれらの使用後については、その種類や利用シーンが広範で十分にリサイクルが出来ているとは言えません。また「プラスチック製品(100%プラスチックで構成される製品 例)バケツなど)」についても素材や色などが多種多様で、こちらも限定的なリサイクルに留まっております。このように、さまざまな要因からリサイクルされていないものが数多くあることが挙げられます。
事業ミッション
私たちは創意を持って、これまで中国やアジア諸国に依存していた「使用済みプラスチックのリサイクル」を日本のリサイクル事業者として「国内で処分・リサイクルする事」を目的とし、持続的な脱炭素社会の推進・構築に貢献いたします。
事業コンセプト
「使用済みプラスチックの国内完結リサイクル」(地廃地再)
弊社では、従来のサーマルリサイクルへ偏重することなく、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルを強化し、ありとあらゆる場面で活躍するプラスチックを、可能な限り低炭素で環境負荷の少ないリサイクルフローの確立を目指し、バランスよくリサイクルすることをご提案申し上げます。
※1 サーマルリサイクル:廃プラスチックの焼却時に生じる熱(サーマル)を再利用するリサイクル手法
※2 ケミカルリサイクル:廃プラスチックを化学還元し、油、アンモニア、水素等の抽出をするリサイクル手法
※3 マテリアルリサイクル:廃プラスチックを素材に分け、製品の再生原料として再利用するリサイクル手法
分別とリサイクル方法のご提案
様々な用途で使用され、廃棄されるプラスチック製品を種類や混合状態に応じて、お客様のご状況に合わせた分別方法、リサイクル方法をご提案しています。また「脱炭素経営」に代表される環境配慮型の投資もクローズアップされており、スコープ1、2のみならず、スコープ3(output)に関する取り組み強化も増えて参りました。必要に応じて、コスト・環境両面で最良の結果が出るようなプランニング及びテストを行い、グループ全体であったり各事業所、事業部門における弊社のリサイクルフローを利用した、環境パフォーマンス(Co2オフセット量等)をご提示致します。
ペットボトルの場合
マテリアルリサイクルによってどの程度良質な原料に生まれ変わるかは、廃棄時の汚損度で決まります。当社では、以下の3ランクを設定しています。
- Aランク:キャップ・ラベルなし、飲み残し・汚損なし
- Bランク:キャップ・ラベルあり、飲み残し・汚損なし
- Cランク:キャップ・ラベルあり、飲み残し・汚損あり
- Aランク
- Bランク
- Cランク
使用済みの軟質・硬質プラスチックの場合
- Aランク:単一で汚れがない物→マテリアルリサイクル
- Bランク:混合で汚れがない物→ケミカルリサイクル
- Cランク:混合で汚れている物→サーマルリサイクル
※上記の仕分けでどの程度の物量が確保できるかランクごとにテストします
- Aランク
- Bランク
- Cランク
プラスチックリサイクルにおける千葉企業の強み
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収集→リサイクル→最終処分までワンストップ
収集運搬から処分、リサイクル処理までワンストップで対応できるのが私たちの強みです。有価物か産廃かは問いません。
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産廃と再生加工に対応
産廃リサイクルの許認可を受けている当社の工場では、産廃の受託が可能なだけでなく、再生品の生産加工にも対応しています。この場合は、加工業の届け出を行うことが前提となります。創業の内容については当社とお客様で詳細に協議いたしますので、お気軽にご相談ください。
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広範なサプライチェーンネットワーク
当社と協力関係にある提携処分先は100を超える業種・業態に及んでいます。この充実したコラボレーション体制により、どのようなリサイクルであっても“一”から理想のカタチを構築できます。
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徹底したシミュレーションと危機管理
当社では、収集から造粒までをワンストップで行うことを前提としています。したがって、たとえ物量に対して事業採算性やリソース、時間的な困難が想定されるようなケースでも、工程ごとにサプライチェーンを最適化できるため柔軟なリスクヘッジが可能です。
千葉企業は持続可能な発展目標(SDGs)を支援しています。